CSV:#1 CSVとは

はじめまして。パースペクティブの木村です。

このブログで主にCSVに関連する記事を担当します。日々勉強している事や経験した事を発信していければと思います。


1. コンピュータ化システムバリデーション(CSV; Computerized System Validation)

CSVとは、医薬品・医療機器業界において、コンピュータ化されたシステムがユーザの要件を満たしていることを検証して、その品質を保証することです。

ここでのポイントはコンピュータ化システムです。これはコンピュータシステムだけではなく、それを使用する業務プロセスや手順書、職員も品質保証の対象になるということです。

また、その範囲はコンピュータ化システムの開発~検証~運用管理~廃棄というライフサイクル全てに及びます。


どうしてCSVが必要なのでしょうか?

それはコンピュータ化システムが要求事項を満たしているか検証して、患者の安全を確保するためです。

医薬品や医療機器は他の工業製品に比べて人命に影響を及ぼす可能性が高いです。そのため、医薬品・医療機器業界ではより厳密な対応が必要になり、患者の安全と製品の品質を守り、データの完全性を確保するためにCSVは必要な活動となります。


製薬業界におけるバリデーションでは、検証したことを文書に残すことが大事です。どのような文書を作成する必要があるのかについては、また別の記事にしましょう。


2. コンピュータ化システム適正管理ガイドライン

CSVの実践に関しては厚生労働省から発出されたガイドラインがあります。(コンピュータ化システム適正管理ガイドライン

ガイドラインですので法的な拘束力はありませんが、この指針に準拠した活動が推奨されています。

また、グローバルレベルではコンピュータ化システムのGxP適合へのリスクベースアプローチ(GAMP5)やPIC/SのGMP Guide ANNEX 11というガイドがあります。

PIC/S; Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme, 医薬品査察協定及び医薬品査察共同スキーム

厚生労働省のガイドラインとこれらグローバルのスタンダードとでは、どのような違いがあるのでしょうか?これらも次回以降に触れていければと思います。


それでは、今後とも本ブログをよろしくお願いします。

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