GDP:#16 GDP領域におけるCSVの進め方⑧新規システムのバリデーション STEP3&4
こんにちは、田中です。
今回は前回に引き続き、新規システムのバリデーションの進め方をご紹介します。
前回は、「STEP1:CSV対象判定」と「STEP2:初期リスク評価」についてご紹介しました。今回は、初期リスク評価後のバリデーション計画策定からバリデーション実施までをご紹介します。
STEP3:バリデーション計画の策定
本STEPでは、「STEP2:初期リスク評価」での評価結果を踏まえて活動の程度を決定し、バリデーション計画書に反映します。
CSVで実施すべき活動は、「GAMP 5」(*1)や「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」(*2)に整理されています。これらのガイドラインを参考にしながらも、リスクに応じて以下のような効率的な活動戦略を採用することができます。
活動戦略の例
- 活動の統合(例:IQとOQを統合して実施)
- 活動の省略(例:受入試験の結果を引用してOQの一部を省略)
- 活動の委託(例:IQ及びOQを供給者に依頼)
なお、このような活動戦略を採用する際は、その妥当性をバリデーション計画書に必ず記載してください。
STEP4:バリデーションの実施
作成したバリデーション計画書に従ってCSV活動を実施します。
GDP領域における各種バリデーション活動は、基本的にはGMP領域やGCP領域等における活動と相違ありません。本ブログではCSVの各活動を解説した記事がすでに出されていますので、詳しくは以下のリンク先の記事をご参照いただければと思います。
主要なバリデーション活動
- ユーザー要求仕様書(URS)の作成(詳細はこちら)
- 機能仕様書(FS)の作成(詳細はこちら)
- 設計仕様書(DS)の作成(詳細はこちら)
- IQ実施(詳細はこちら)
- OQ実施(詳細はこちら)
- PQ実施(詳細はこちら)
新規システムのバリデーションの進め方のご紹介は以上となります。次回は新規システムに対するバリデーション活動について、STEP1からSTEP4までを簡単におさらいしてみたいと思います。
*1 :GAMP 5
ISPE(国際製薬技術協会)より2008年に発行されたCSVのガイド「コンピュータ化システムのGxP適合へのリスクベースアプローチ(GAMP5)」
*2:コンピュータ化システム適正管理ガイドライン
厚生労働省より発出された「医薬品・医薬部外品製造販売業者等におけるコンピュータ化システム適正管理 ガイドライン」(薬食監麻発 1021 第 11 号 平成 22 年 10 月 21 日)
0コメント