GDP:#15 GDP領域におけるCSVの進め方⑦新規システムのバリデーション STEP1&2

こんにちは、田中です。


前回までの5回にわたってご紹介してまいりました既存システムのバリデーションに続き、今回からは新規システムのバリデーションの進め方をご紹介いたします。

GDP領域でコンピュータ化システムを新たに導入する場合、CSVを実施してそのシステムの品質を保証することが求められます。本ブログでは、新規システムについても既存システムと同様、STEP毎に順を追ってCSV活動を解説していきたいと思います。


STEP1:CSV対象判定

新規に導入するシステムが、CSV対象のシステムであるかどうかを判定します。

そのシステムが「医薬品の完全性」(*1)に直接的または間接的に影響を及ぼすかどうかの観点で判定することとなります。例えば、職員の勤怠を管理するシステムは、医薬品の完全性に影響を及ぼすことはないため、CSVの対象ではありません。

下記の記事にてGDP領域におけるCSV対象システムをご紹介していますので、これらも参考に判定していただければと思います。


STEP2:初期リスク評価

CSV対象システムと判定された場合は、初期リスク評価を実施します。

初期リスク評価は、バリデーション計画やユーザー要求仕様を検討しているタイミング、つまりプロジェクトの初期に行います。

評価の観点は以下のとおりです。

  • 医薬品の完全性への影響
    • 医薬品品質への影響
    • 不正流通防止への影響
  • カテゴリ分類(詳しくはこちら
  • 供給者の品質


次回の記事では、初期リスク評価の結果を踏まえたバリデーション計画の策定についてご紹介する予定です。


*1:医薬品の完全性

GDPにおける医薬品の完全性とは「医薬品が製造販売承認に基づき製造され、出荷された状態を維持し、品質の劣化、改ざん、破壊されないこと」をいう

(出所:「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン対する質疑応答」 厚生労働行政推進調査事業 GDP研究班 GDP研究班成果報告会 2019年1月18日)

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